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久しぶり(多分5年ぶり3回目位)に真面目なCGの話。2012-07-01

 今年に入ってふと、長年Photoshopを使ってるわりにいまいちPhotoshopのこと知らないよな〜、もうちょっと親しくなりたいな〜、と思いたってレタッチ系のハウトゥー本と逆引き事典を買ってみたんですが、載っている事が出来るかどうかは別として、機能的にはこれといって「ほほぅ知らんかったわ〜」な事ってさすがにほぼ無いんですよね。あれ、結構プロの方々も独学と手癖でやってる? 的な。皆さんヘルプやマニュアルはあんま見ない? 的な。
 というわけで(上記から結論に繋げるのが面倒になりました)いくつか「誰もわざわざ教えてくれないもんだからうっかり知らなかったあの頃私は損してた」的PhotoshopTipsをまとめてみました。あくまでも彩色メイキングや○○の描き方ではないですが、おおむねキャラ絵を描く人向けです。
※7/3 ちょっと追加しました

標準ブラシは間隔が25%になっているので、1%にして登録しなおしておく
これはまあフォトショで絵を描く人にとっては今更な話ですが、主線やベタ塗り用ブラシはブラシ間隔を狭めておかないとカクカクしちゃうので、そのまんま使っていて「なだらかな線がひけねぇな〜」と思っている人は確認してみて下さい。同時に硬さを上げるとシャキッとした線になります。
初期設定で左右に別れている操作パネル群は、利き手側にまとめると効率が良い
誰だってそーする、わたしだってそうする。いや好みかもしんないけど。多分馴れればこっちのがスムーズです。理想はデュアルディスプレイにして片側に操作パネル……なんだけど、今のディスプレイが27インチなんでこれ以上は目が届かなそう。むしろ動画再生用にミニディスプレイみたいなのが欲しい。
レイヤーやグループをドラッグで別のファイルにコピーする場合、シフトを押しながらドラッグ&ドロップすると同じ位置にコピー出来る
私はかなり最近まで、この事実を知らずに相当無駄な事をしていたので(ピタリにペースト出来るようキャンバスの端っこに線を描いて手動で合わせるとかね)私のような哀れな人たちのために。
レイヤースタイルの効果はマスクで隠せる
スタイル選択ウインドウから「レイヤー効果>レイヤーマスク(ベクトルマスク)で効果を隠す」にチェックを入れて下さい。つうか思いっきりこのまんま書いてあるのに、最初の頃は気付かずに効果を隠すのにわざわざグループ化してグループにマスクかけたりしてました。
逆に、描画部分を全部消して効果だけを残したければ「塗り」を0%にした方が簡単です。ついでにシフトクリックでマスクを不可視に出来るのも当初気付かんかった。無駄無駄ッ。
うっかり背景レイヤーを削除しちゃったら「レイヤー>新規>レイヤーから背景へ」を選択すればOK
私以外に知らない人がいるかわかんないけど。最初の頃はよく「背景がねえぇぇ」と焦ってた覚えがあるので。逆にパネル上で背景レイヤーをダブルクリックすれば通常レイヤーになります。
「編集>カラー設定」で「プロファイルの不一致」を確認するにチェックをいれておいた方が色々無難
初期設定でオフになっているので、気付かずにいると他人とファイルをやりとりするうちにどんどん変な色に……みたいな事がなきにしもあらず。カラー設定なんて開いたこともないわ〜という方がもし居れば是非一度カラープロファイル、ICCプロファイル等でググって下さい。ちなみに私はWeb用の場合は潔くノーガード。
Jpegは無駄な情報をカットすれば画質を落とさず軽量化出来る
Jpeg(だけに限らないけど)書き出し時にサムネイルを含まないのはもちろん、イラスト表示に関係ないメタデータ等を削除してくれるソフトがありまして、下手すると半分以下にサイズダウン出来ます。大抵は上で言ったICCも消えるので、その辺は説明書を見て各々設定をかえて下さい。
こういうソフトがあまり無かった頃は数少ないシェアウェアを使いながら、選択肢の多いWin野郎を歯ぎしりしながら柱の影から睨んでいたのですが(冗談です)、今はMacでも色々アプリが出てしかもフリーも多いってんで、いい時代になったもんです。世の中の頭と気前が良い方々に感謝。
ちなみに私はImageOptimを使っています。ドロップするだけ、めっちゃ便利。Win野郎はググれ。
レイヤースタイル「境界線」ではみ出し、消し忘れがチェック出来る
目視で完璧だぜぇと思ってても結構消し忘れのゴミが残っていたりするもの、そんな時は「境界線を描く」よりも「境界線」を使った方がアンチエイリアスが掛からない分わかりやすく、修正後は境界線も消えるので確認が簡単です。
「パターンオーバーレイ」のパターンは動かせる
私はあらかじめテクスチャをパターンに登録して、レイヤースタイルの「パターンオーバーレイ」を使って描画部分にテクスチャを掛けるんですが、その時に画面上をドラッグするとテクスチャの位置を動かせます。
だから? って話ですけれど、この事実に私は一年前まで気付かなかったんですよねー。ホント何で気がつかなかったんだろ。なもんでわざわざ新規レイヤーにつぎはぎして貼付けたり、つなぎ目が見えないよう反転縮小拡大したりしていたんです。多分この作業でトータル数時間くらい人生を無駄にしてます。と、いう同じ状況の方が人がいるかもしれないので、これも書いておきました。
点線、破線の描き方
一個くらいはガチTips。点線はそのまま、ベタ塗り円ブラシの間隔を広げるだけです。星やらハートやらでブラシを作れば、簡単に可愛い枠等が出来ます。
なおその際(楕円形や多角形、模様を使う場合)はそのままだとカーブでの向きがおかしくなるので、「シェイプ>角度のジッター」を「0%、進行方向」にすると方向が揃って綺麗に出来ます。一定方向だと向きが一定に、逆に角度を50%〜くらいに上げるとランダムな感じに。これで足跡風やチェーン風ブラシ等も作れ夢がひろがりんぐします。キャラ絵だとあんまし使いどころないですが。
破線の場合は、円ブラシのシェイプをオフにしてから、デュアルブラシの設定で直径と間隔をいじると出来ます。私は服の縫い目に多用してます。
なおブラシ使用時、手で一気に描きづらい複雑な形の時は、パスを作ってから「ブラシで境界線を描く」を使うと綺麗に点線がひけます。
指先ツールを使うより、「フィルタ>ゆがみ」で調整した方が綺麗で修正も楽
たとえば煙や炎のゆらめきなどに。ちょっとした範囲なら指先ツールのが楽ですが、上手くつかえば他にも色々出来そうな機能。ただし私は上手く色々出来たことはない。
「ぼかし>ガウスぼかし」を強め(サイズにもよるけど数十px単位)にかけた後、「編集>フェード」で10〜50%にフェードするとグロー効果っぽいぼかしになる
グローっていうか最近のぼや〜っとしたアニメっぽいというか、ああいう感じね(ていうかソフトフォーカスか)。ガウスぼかしだけだと強すぎるので、この方法を一時期多用してました。うまくやると一気に粗がごまかせる気がしてねえ……。
ただし全面にかけるとただのピントの合ってない絵になるので、optionを押しながら「レイヤー>表示レイヤーを結合」して一番上に完成形のコピーを作り、上記のぼかしをかけて、レイヤーマスクで様子を見ながら不必要な部分(ピントを合わせたい部分、はっきり見せたい部分)をカットするといいと思います。面倒ならマスク上で黒→白の円形グラデをかけて周囲だけぼけるようにすればそれなりに見えちゃうから困る。
上記のぼかしの方法は逆にシャープでも使える
全面にシャープをかけると画面がうるさくなったり小汚くなるので、顔周り等見せたい部分だけ強く……など工夫して使えます。工程は全く同じでフィルタからシャープを選びますが、主線のあるアニメ絵の場合はフェードは5%〜25%くらい気持ち小さめの方が見栄えが良いかもしんない。つうか調整レイヤーでシャープやぼかしが出来れば楽なんだけどなー。ないの? これこそ私が知らないだけなんじゃないの?
なおシャープツールを使う場合は、「ディティールの保護」にチェックが入っていないと際限なくジャッギジャギになるので注意です。ついでに、これらフィルタは「スマートフィルタ」でかければやりなおしがきいて便利です(最後の仕上げ作業だしあんまり意味ないけど)。
完成後、新規レイヤーピンライト3%前後で虹色グラデーションをかけると何だかちょっといい感じになる
何だかちょっといい感じに華やかになります。多用するとどれも似た印象になっちゃうから注意。逆に同系色のグラデにすると、とっちらかっちゃった色遣いもなんだかちょっと落ち着いた感じにごまかせます。調整レイヤーでレンズフィルタをかけたりカラーバランスを弄るよりもちょい控えめ。
カスタムブラシやパターン、テクスチャetcは、自分で工夫するよりフリーでダウンロードして来た方がよっぽど綺麗
長年写真を取り込んだり紙をスキャンしたり手描き絵をパターン化したりと色々試した結果、たどり着いた結論がコレです。マジで。上でブラシの話をしたばかりだけどマジで。
「Photoshop brush ブラシ」などでググれば海外の配布サイトやリンク集がひっかかるので、自力で半端なものを作るくらいなら探す方に時間をさいた方がいいかもしんない。
ただしロイヤリティフリーでも商用不可だったりクレジット表記必須な場合もあるので、制限の確認は忘れずに。とくに海外作家さんの作品で訳に自信がない人(私のこと)は、クリエイティブコモンズの表記があるものを選ぶと無難です。
vanishing pointは二次絵だとあんまりうまくつかえないから誰か活用法を教えてほしい
もうTipsでもなんでもない。「フィルター>vanishing point」は遠近をつけて調整するツールで、写真の無地の壁面にロゴを入れたいとか、ビルの窓を増やしたいとかそういう時に使うんだと思いますが、これとCS5の「Patchmatch」が出た時はうひょ〜新時代だぜぇと興奮したんですが、どっこい主線付きアニメ絵だと遣いどころがわからないんですよねー。一個窓描いて増殖すればビルじゃん! とか考えてやってみるんですけど、はなっから手描きした方がまだマシ、みたいな仕上がりに。なんかこう、こういうワクワク機能をもっと活用してる人はいっぱい居るはずなんだけどなー。教えてくんないかなー。
 また飽きなければ思いつけば追加していきたいと思います。

(C) Nano Sasaki. 1999-2023